児童養護施設 クリスマス・ヴィレッジ Christmas village
児童指導員 山田優紀YAMADA YUKI
学生時代にクリスマス・ヴィレッジでボランティアをしたことがきっかけで、児童指導員という職業に興味を抱き入職しました。施設の名前が可愛いなと思ったことも、当時ボランティア先を決めるポイントになりました。
今は小学1年生から高校3年生の男女を担当しています。普段は交代で宿直をしたり、まさに生活を共にする仕事です。食事の支度や子ども達の身の回りのことにつかう時間も多いので、意識的に対話の時間を作るようにしています。例えば、一緒にテレビを観て談笑したり、その日のことを話し合ったり。子ども達にとってここは普段の生活を送る場所だからこそ、家庭的な関わりを大切にしていますね。一人ひとりと深く関わり合える環境です。
子どもたちとの接し方は、ボランティアの時と職員になってからでは大きく変わりました。
例えば洗われていない食器をみつけたとき。ボランティアの時は「自分が洗うお手伝いをしよう」とその場の判断で行動していました。けれども職員となってからは、「どうすれば子ども達が自主的に洗うようになるだろう」と子ども達の自立した将来を見据えて行動するようになりましたね。
他にも、小さなことの積み重ねが子どもたちとの信頼を形づくっていくと思うので、人として当たり前のことを、自分自身がきちんとすることを意識しています。
まず嘘をつかない。そして、約束を守る。言葉遣いも誤解のない言い方を心がけています。
私自身、クリスマス・ヴィレッジで生活力や人とのかかわり方を子どもたちからたくさん学ばせてもらっています。
大の野菜嫌いだった子と出会って3年目のある日、お出かけ先で一緒に外食をすることがあって。その時出てきたお皿に彼の苦手なお野菜があったんです。私は「せっかく楽しみにしていた外食だから無理に食べなくていいよ」と伝えました。ですが「いや、食べるんだ」って。その子自ら野菜を口に運んだんです。どうにか食べてほしくて、私自身何度も試行錯誤してきたので…。
その時の、彼が自分から挑戦しようという気持ちがすごくうれしくて思わず感動しました。
家族以外で子どもの成長や小さな変化にこんなに喜べる環境は他にないんじゃないでしょうか。この業界の中身はあまり知られていないと思います。わからない部分が多いからこそ、迷われている方は私のように一度ボランティアをして現場を肌で感じてほしいなと思います。
一度子どもたちと触れ合ってみると新たな世界が広がるかもしれません。
阿部 真澄自立支援コーディネーター
結婚し妊娠した時、働き続けたい気持ちはあったものの、勤務形態、職員配置等の理由から、辞めた方が子ども達、職員に迷惑がかからないのではないかと考え、辞めようと思っていました。同僚に相談した所、そんな事を言わずに一緒に頑張ろう、みんなでサポートするから大丈夫だよ、と言葉をかけてもらい胸がいっぱいになりました。
妊娠中も、子ども達、職員さんに支えてもらい休暇に入りました。復帰時期が近づいたころ、同僚から連絡がありました。子育てをしながら働ける環境は整ったから、安心して帰っておいでという連絡でした。施設として、長く働き続けるためのプロジェクトを立ち上げ、子育てしながらも働き続けられる体制を検討してくれていました。現在も、皆に支えられながら、キャリアの追求、子育てと充実した日々を送っています。後輩職員も、男女問わず育児休暇等取得し、仕事とプライベートを両立させており、とても働きやすい職場だと感じています。
浅倉 里奈臨床心理士
私は臨床心理士の資格を取る為に大学院に通い、修了後は医療現場で働きたいと思っていました。教育機関に実習に行く中で、子どもの心身の不調の背景には家庭環境が大きく影響しているということを実感し、子どもの支援をしたいという気持ちが強くなりました。そんな中クリスマス・ヴィレッジという児童養護施設が心理士を募集しているというお話しを頂き、すぐに見学に行きました。私にとって福祉領域は未知の世界でしたが、いざ行ってみると子どもたちも職員さんたちも元気で明るく、その雰囲気の良さと子どもの優しさに触れ、自分が培ってきた専門性を子どもたちの支援に活かしたいと強く感じ、その場で採用試験を受けさせて頂きたいと伝えました。子どもの生活の場にいるからこそ日々成長していく子どもたちの姿がたくさん見ることができて嬉しい気持ちになることもいっぱいあり、また子どもから学ぶことも多く、自分自身も成長できる場だと感じています。
山口 匡和ユニットリーダー
私には、施設で育った期間があります。施設生活では、良いことも悪いことも楽しいことも苦しいこともありましたが、今ではそれらの全てが成長にとって必要な過程だったと振り返っています。しかし、そのように前向きな考えを持てるようになったのも施設で育ったお陰です。施設での人との出会いや生活を通して、現在の自分の中心となる考え方が育ちました。施設という大きな家族でしたが、その中で大切に育てられたことをとても感謝をしています。
高校3年のときには児童養護施設で働くことを決め、現在に至ります。仕事で子どものことに悩むこともありますが、悩みを共有できる同僚に助けられながら、子どもの「ありがとう」の言葉に支えられて楽しく仕事ができています。また、施設として人材育成に力を入れていることで多くのことを学ぶことができることも、仕事のやりがいとなっています。
7:00 | 起床・朝食・歯磨き・洗面・身だしなみ |
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8:00 | 登校 |
9:15 | 申し送り |
10:00 | 清掃・関係機関への連絡、記録記入等 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 清掃・関係機関への連絡、記録記入等 |
15:30 | 下校・おやつ・宿題 |
16:00 | 夕食・幼児小学生入浴 |
18:00 | 中学生高校生入浴 |
19:00 | 余暇活動 |
20:00 | 幼児小学生就寝 |
21:00 | 中高生余暇活動 |
22:00 | 中高生就寝 |
勤務時間(例)
クリスマス・ヴィレッジ モデル賃金